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機械遺産ってナニ! 交通システムの一翼を担う「株式会社高見沢サイバネティックス」を訪ねて <Ⅱ>

お知らせ[最新アクティビティ] カテゴリー3[70’sナウ]

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交通システム機器の歴史的開発により、「機械遺産」に登録された
世界初の多能式自動券売機を生み出した「株式会社高見沢サイバネティックス」は
その券売機で培った技術や着眼点を軸にさまざまな事業に発展していったという。
私たちの暮らしの中で、いったいどのようなコトに派生し、触れているのか。
さらなる取り組みについてもお聞きしました。
(文責:大塚ユウコ)

 

-安全のためにできること-

自動券売機のみならず長年かけて培ってきた技術とノウハウは、≪安全かつ安心して暮らせる社会≫を確かなものにするために、さらに進化した自動券売機や自動改札など駅の交通システムやオフィスビルのセキュリティゲートシステム、体育館、レジャー施設の入退場管理システムなど、さまざまに派生し、安全でストレスのない重要な機能として導入されています。

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今では主流となった
タッチパネル式自動券売機

 

 

 

 

 

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施設への入退場を
管理するセキュリティゲートシステム

 

 

 

研究に研究を重ね、実現にこぎつけようと取り組んでいる駅ホームの「ホームドア」もそのひとつ。安全性を向上させる目的で、都市部の鉄道を中心に近年見る機会が多くなった安全対策です。駅のホームからの転落や列車との接触事故を防ぐなど安全を守ると同時に、列車の定刻運行確保やワンマン運転対応など、列車運行の効率化を図るねらいもあります。

日本にあるホームドアは主に「フルスクリーン」タイプと「スライド式ホーム柵」タイプがあげられます。

フルスクリーンは線路とホームを仕切り、ホームを別空間として密閉するスタイルで、空調効果の効率化や列車の風圧対策、事件や事故につながる線路への突き落としや飛び込みの抑止など高い効果が臨めますが、すでにあるホームに付加する際のコストが高くかかるのが悩みのタネ。そのため、新規に開設される路線で設計段階から組み込まれて導入されるケースが主流です。

一方、スライド式ホーム柵は腰の高さで区切られ、門戸のように柵がヨコに開閉するスタイルです。フルスクリーンよりもコストが安く導入できることから、すでにあるホームに付加しやすいのが特徴です。もっともその構造から、柵を乗り越え事故につながる危険性がまったくないとは言い難いものの、ホームの端を歩くお客さまの転落防止や車両接触防止には高い効果が見込まれます。

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開発が続くスライド式ホーム柵はホームの安全性向上やコスト面において効果的

 

-発想の転換、上下に昇降-

「スライド式ホーム柵」が「フルスクリーン」より軽量化できるとはいえ、駅によってはホームドアの重量そのものに耐えられる基盤をもたないところもあり、ヨコに開閉するスライド式であっても設置工事費用のみならずホームの基礎工事からやり直す必要がでてきました。さらには、駅の規模によって必要なホームドアのサイズもあり、駅の乗降客層によってニーズも変わってきます。新設の路線でない限り、既存の駅ホームに新たなシステムを設置することはたやすいことではありません。安全性を確保しつつ、より軽量で、よりコストをおさえたホームドアの開発のため、幾度もテストを繰り返した結果、いよいよ開発力が実を結ぼうとしています。

現在、実証実験を行っているのがゲートを上下垂直方向に動かす「昇降式」スタイルです。ホームドアの開口部分を昇降式のバーにすることで、従来のヨコスライド式に比べてホームドアそのものの重量が約半分に!軽量化を実現しました。

これなら駅の規模に関わらず、ホームの補強も最小限で設置することができるのです。

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実際にいま国土交通省鉄道局の鉄道技術開発費補助金の支援を受けて、昨年(2013年)10月下旬から相鉄いずみ野線の弥生台駅下りホーム(横浜方面)に、昇降式ホームドアを1両分設置し、一年間の実証実験を行っているところです。相鉄いずみ野線にご乗車いただく機会がありましたら、ぜひご覧になってください。

 

>>>>>お話を伺っているうちに「実際にこの目で昇降式スタイルのホームドアを見てみたい」と思い、後日、弥生台駅の下りホームに降り立ってみました。昇り降りするバーの動きは軽快そのもので、バーを支える可動部には多数のセンサーがついているようでした。私が訪れたときは何事もなく、安全に運行していましたが、万が一の異常時にはこのセンサーがいち早く察知し、チャイム音を鳴らし、周囲に知らせるのだろうと想像しただけでも、言いようのない緊張が走ります。のどかな駅(失礼!)に先端技術が導入されている様子は、まぎれもなく確かな安全のためなのだと痛感しました。

技術力をうらづける確かな品質と真摯な取組み。
歴史ある企業のつねに前進する姿勢は、頼もしい限りです。

 

株式会社高見沢サイバネティックス
東京都中野区中央2-48-5

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